03)(002)―形容詞「ク活用」と「シク活用」―

03)(002)―形容詞「ク活用」と「シク活用」―
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 「形容詞」の活用形は以下の2種類であり、その見分け方も極めて単純である:
◆「連用形」(直後に動詞「なる(成る)」を続けて通じる形)が「~く」なら、
「ク活用」と呼ぶ
・・・例:「良<く>+なる」
◆「連用形」(直後に動詞「なる(成る)」を続けて通じる形)が「~しく」なら、
「シク活用」と呼ぶ
・・・例:「美<しく>+なる」・・・濁音連用形「~じく」となる「いみじく」等も「シク活用」の中に含む(・・・「ジク活用」と呼んだりはしない)。
 ・・・普通の日本人なら、辞書で一々確認するまでもない区分であろう?
 ・・・「ク活用」「シク活用」それぞれの「活用形」の具体的な形態(6種類)を、{未然・連用・終止・連体・已然・命令}の順番に並べて示せば、次のようになる:
A)「形容詞ク活用」・・・未然形(く)は、仮定条件「~くは/~くば」(例:良くば)専用
{(く)/から・く/かり・し・き/かる・けれ・かれ}
B)「形容詞シク活用」・・・未然形(しく)は、仮定条件「~しくは/~しくば」(例:悪しくは)専用
{(しく)/しから・しく/しかり・し・しき/しかる・しけれ・しかれ}
 ・・・上の形容詞活用表では、次の四点に注目したい:
注目点1)未然形(く)(しく)のカッコ付きは、使い道が「仮定条件」限定のせい。
注目点2)「シク」活用から単純に「し」を除けば「ク活用」となる。
注目点3)「ク活用」「シク活用」ともに、「連用形」及び「連体形」には2種類ある。
注目点4)「未然=から・連用=かり・連体=かる・命令=かれ」(終止/已然なし)は「連用形」の「く」音+補助動詞「あり」の結合から生まれた後発型複合語形で、「形容詞の補助活用」または「カリ活用」と呼ぶ(「シク活用」の補助活用を「シカリ活用」と呼ぶ人もいるが、区分する意味はないので「カリ活用」と総称するのが普通)。
03)(002)―形容詞「ク活用」と「シク活用」―
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コメント (1件)

  1. the teacher
    <質疑応答コーナー>
    ・・・各ページ下には、質疑応答用の「コメントを残す」ボックスが用意されています(見本版では無効になっています)。
    ・・・教材をよく読めばわかるような無意味な質問や、当該テーマに無関係な内容の投稿でなければ、誠実&正確な回答が返ってくるはずです。

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