▲ | ▼ [498] きほふ【競ふ】〔自ハ四〕
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きほふ【競ふ】
《「他者に負けまいとして、勢い込んで事に向かって行く」が原義とされ、「気」+「負ふ」に発するものか、あるいは「勢ふ」(=息+覆ふ・・・その活力が周囲を威圧する)の略形かとも言われる。現代にも「気負う」の当て字で生き残っている。》
〔自ハ四〕 {は・ひ・ふ・ふ・へ・へ}
(1) 〈(他者に負けまいとして)先を争って事を行なう。〉 張り合う。競争する。競合する。競い合う。我先にと・・・する。負けじと・・・する。 (2) 〈(多く、落ち葉の散るさまに言及して)(無意志の存在が)まるで先を争うかのように何かをする。〉 一斉に・・・する。はらはらと舞い散る。散り急ぐ。
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〔自ハ四〕 {は・ひ・ふ・ふ・へ・へ}
(1) 〈(他者に負けまいとして)先を争って事を行なう。〉 張り合う。競争する。競合する。競い合う。我先にと・・・する。負けじと・・・する。 (2) 〈(多く、落ち葉の散るさまに言及して)(無意志の存在が)まるで先を争うかのように何かをする。〉 一斉に・・・する。はらはらと舞い散る。散り急ぐ。
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【競ふ:きほふ】は【競ふ:き<そ>ふ】:化け字に負けじと気負うべし
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現代日本人の目には、古文は一種の「外国語」である。文法も語句も、似ているけれども、現代語とは微妙に違っている。が、その微妙な差異に着目すれば、目から鱗が落ちるようにすんなり腑に落ちる古語も多いものである。
「きほふ」のままでは「着覆ふ」だか「来終ふ」だかはたまた「臭ふ」だか、さっぱりわからぬこの古語も、1文字変えて「き<そ>ふ」とすれば「競ふ」と読めて「先を争う」語義が明快になる。更に別の形で1文字修正すれば「気負ふ」となって現代語「気負い」に通じ、少々の文字追加を試みれば「息+覆ふ=いきおほふ=いきおふ・・・きおふ・・・きほふ・・・きそふ」の図式も見えてくる。
このように、現代日本人にとって、古語学習は謎かけパズルのネタの宝庫なのである。「化け字」で曇った解釈の目は、「変え字」ひとつ(or「添え字」ひとつふたつ)ですっきりするのだから、古文学習とはまた、そういう目の付け所を見極める能力を磨く営みとも言えるのだ。
「きほふ」のままでは「着覆ふ」だか「来終ふ」だかはたまた「臭ふ」だか、さっぱりわからぬこの古語も、1文字変えて「き<そ>ふ」とすれば「競ふ」と読めて「先を争う」語義が明快になる。更に別の形で1文字修正すれば「気負ふ」となって現代語「気負い」に通じ、少々の文字追加を試みれば「息+覆ふ=いきおほふ=いきおふ・・・きおふ・・・きほふ・・・きそふ」の図式も見えてくる。
このように、現代日本人にとって、古語学習は謎かけパズルのネタの宝庫なのである。「化け字」で曇った解釈の目は、「変え字」ひとつ(or「添え字」ひとつふたつ)ですっきりするのだから、古文学習とはまた、そういう目の付け所を見極める能力を磨く営みとも言えるのだ。
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