▲ | ▼ [376] 古語の【ためらひ】は案外積極的
「古文単語千五百Mastering Weapon」 No.862【躊躇ふ】
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「古文単語千五百Mastering Weapon」 No.862【躊躇ふ】
現代語では「行動に出られず、弱気に立ち止まる」=「専守防衛」の雰囲気がある「ためらふ」だが、古語ではこれ以外に「興奮状態にある気持ちを落ち着かせる」とか「病状が快復に向かう(・・・ようにするため、静養する)」といった「守り」と「攻め」の中間的色彩の語義がある。
「ためらふ」の語源は「矯む(=人為的曲げ伸ばし)+ふ(反復)」であるから、上記の意外性ある語義は、「敵(=取り乱した精神/乱れた体調)と自分との間に、タメを作る」と考えればよいであろう。ボクシングで言えば、殴りかかってくる相手に対してただガードを固めてじっと耐えているのではなく、身体を前後左右に揺らしたり(スゥェイバック)、フットワークを使って相手のパンチをかわしてみたり、時には軽くこちらからフェイント攻撃を仕掛けてみたりして、こちらの間合いへと持ち込んで行く作戦、というわけである。自分も相手も、お互いそうした「自分の間合い」へと敵を引きずり込もうとして競い合うスポーツを身体で知っている人ならば、「無闇に突っ込まず、受け太刀一方にもならず、上手に’タメを作る’」の感覚でこの「ためらふ」を捕捉することができるはずである。
「ためらふ」の語源は「矯む(=人為的曲げ伸ばし)+ふ(反復)」であるから、上記の意外性ある語義は、「敵(=取り乱した精神/乱れた体調)と自分との間に、タメを作る」と考えればよいであろう。ボクシングで言えば、殴りかかってくる相手に対してただガードを固めてじっと耐えているのではなく、身体を前後左右に揺らしたり(スゥェイバック)、フットワークを使って相手のパンチをかわしてみたり、時には軽くこちらからフェイント攻撃を仕掛けてみたりして、こちらの間合いへと持ち込んで行く作戦、というわけである。自分も相手も、お互いそうした「自分の間合い」へと敵を引きずり込もうとして競い合うスポーツを身体で知っている人ならば、「無闇に突っ込まず、受け太刀一方にもならず、上手に’タメを作る’」の感覚でこの「ためらふ」を捕捉することができるはずである。
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