【かぐやひめ】は「光り輝く女性」

   [213]  【かぐやひめ】は「光り輝く女性」
「古文単語千五百Mastering Weapon」 No.【かぐや姫】

 竹の中から光を放っていたことで養い親の竹取の翁に見出され、数々の貴公子に求婚されるまでの美女に育ち、の求愛までも退けた挙げ句、最後には故郷である月世界へと昇天して行く「かぐやひめ」であるが、その「かぐ」は「かがやく」に通じるもの(ワンコみたいに臭いをくんくん「嗅ぐ」や、「ィヤー!なぁーにこの悪臭!?クッセー男ってきらい!」みたいな癖ある女性(嗅ぐ嫌ひめ)を意味するものではない)。
 いわば「光の国」の住人である「かぐや姫」は、やはりその筋(正確にはM78星雲あたり)からやって来たウルトラマンやウルトラセブンの親戚筋みたいな存在、とも言えるかもしれない・・・体長や性別こそ違うが、「平安時代に書かれた日本空想科学物語の草分け」である点に於いて、映画「ゴジラ」シリーズ&TV「ウルトラQ」に続く円谷プロ製作の空想特撮モノとの間の共通性を指摘するのも、あながち「あやなし=無茶苦茶だ」とは言えぬ「えせふがたり(SF風似非物語)」であることは確かである。
 とまぁ、いささかヲタク談義的な戯れ言はこれくらいにして、「かぐやひめ」の「かぐ」的な響きを放つ「光り輝く古語」を列挙してみると、次のような感じになる:
1)「かかやく」=現代語では「かがやく(輝く)」だが、近世までは清音。
 ・・・ウルトラマンも「100万ワットの輝き」を放つフラッシュビームを(ハヤタ隊員が)焚くことで登場する(・・・そして3分以内に戦い終えて「シュワッチ!」と去って行く)。
2)「かがみ」=「鏡」
 ・・・この「かが」は、「かげ(影)=実体とは異なるが、光を浴びて映し出された実体相当の何か」であり、「影+見」装置が「かがみ=mirror」というわけである。「帰ってきたウルトラマン」の直後に円谷プロが世に出した作品もまた「ミラーマン」(主人公鏡京太郎は’光り輝くもの’に飛び込んで変身する二次元世界人と三次元人間のハーフ)であった。
3)「かぎろひ」=「陽炎(かげろう)」
 ・・・「朝焼けの光」だったり、「炎」だったり、「炎に見える水蒸気」だったりするこの語もまた(お月様よりは太陽光と縁が深いものの)「かぐや姫」ゆかりの語であると言えよう。
4)「かげ」=「陰・影・蔭」
 ・・・現代語では「光が当たらず、暗い部分」であるが、古語では「光」そのものも、「光を受けて結んだ像」をも指す語。
 かくも多くの「光」系の語と縁が深い「かぐや姫」が「実は宇宙人だった!」という設定で、円谷プロが『竹取物語』を映画化している(1987年。かぐや姫=沢口靖子、竹取の翁=三船敏郎、帝=石坂浩二、監督=市川崑、製作総指揮=田中友幸)という事実は、古文読み&SFファンなら踏まえておくべきであろう。

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コメント (1件)

  1. the teacher
    ・・・当講座に「man-to-man指導」はありませんが、「コメント欄」を通しての質疑応答ができます(サンプル版ではコメントは無効です)

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