▲ | ▼ [103] ありもつかず【在りも付かず】〔連語〕
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〈C〉
ありもつかず【在りも付かず】
《「安定」の意の表現「ありつく」の否定版「ありつかず」の真ん中に、整調語としての「も」を挟み込んだもの。「つれなし」を「つれ”も”なし」とするようなこの種の冗長表現は、古語に少なくないので、その組成上の特性を掴んだら、「も」を外して解釈すればよいだけのこと。》
〔連語〕 《あり〔自ラ変〕+も〔係助〕+つく〔自カ四〕+ず〔助動特殊型〕打消》
(1) 〈(経過時間の短さ、同居人との緊張関係、その他の理由から)特定の住処に馴染めない。〉 落ち着かない。住み慣れない。場違いな感じだ。 (2) 〈(特定の状況に)適合・習熟できない。〉 しっくりこない。慣れない。馴染めない。似合わない。浮き足立っている。そわそわしている。
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〔連語〕 《あり〔自ラ変〕+も〔係助〕+つく〔自カ四〕+ず〔助動特殊型〕打消》
(1) 〈(経過時間の短さ、同居人との緊張関係、その他の理由から)特定の住処に馴染めない。〉 落ち着かない。住み慣れない。場違いな感じだ。 (2) 〈(特定の状況に)適合・習熟できない。〉 しっくりこない。慣れない。馴染めない。似合わない。浮き足立っている。そわそわしている。
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あり「も」せずと「も」平気だ「も」ん
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古典係助詞「も」には、無意味な使われ方が多い。「ありもつかず」の「も」もまたその一例であって、これは「ありつく」の否定形「ありつかず」と何一つ意味は変わらぬ語で、「も」が単なる整調語としてのみ機能している例である。
同様の例は、「うらなし【心無し】→うらもなし」、「ことなし【事無し】→こともなし」、「なにとなし【何と無し】→なにともなし」等にも見られる。
同様の例は、「うらなし【心無し】→うらもなし」、「ことなし【事無し】→こともなし」、「なにとなし【何と無し】→なにともなし」等にも見られる。
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