あながち【強ち】〔副〕〔形動ナリ〕

   [58] あながち【強ち】〔副〕〔形動ナリ〕

〈A〉 あながち【強ち】
《「あな」を「」に読み替えて解釈すると理解できる古語。「あな=自己」+「がち=勝ち」で、自分の内なる思いを抑制しつつ他者との正常な相対的対応を保つだけの余裕がない、というのが原義。》
〔形動ナリ〕 {なら・なり/に・なり・なる・なれ・なれ}
  (1) 〈(他者の意向を顧慮する余裕もなく、自分の思惑だけで事を運ぼうとして)他者の不興を買うさま。〉 強引だ。無理矢理だ。一方的だ。身勝手だ。なりふり構わない。   (2) 〈(自分がいかに必死かを主張するかのごとく)一つのことに執心するさま。〉 一途だ。ひたむきだ。情熱的だ。まっしぐらだ。ぞっこんだ。   (3) 〈(非難に値するほどに)適正水準を逸脱しているさま。〉 あんまりだ。ひどい。度を超している。・・・にもほどがある。   (4) 〈(下に打消・反語の表現を伴い「あながちに」の連用形で)全面的に否定すべきでないことを表わす。〉 一概に・・・ない。必ずしも・・・ない。   
〔副〕
  (1) 〈(下に打消の表現を伴い「あながち」の副詞形で)全面的に否定すべきでないことを表わす。〉 一概に・・・ない。必ずしも・・・ない。   (2) 〈(下に打消・禁止の表現を伴い「あながち」の副詞形で)強い禁止を表わす。〉 決して・・・するな。めったなことで・・・するな。
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コメント (1件)

  1. the teacher
    ・・・当講座に「man-to-man指導」はありませんが、「コメント欄」を通しての質疑応答ができます(サンプル版ではコメントは無効です)

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