いさや【いさや】〔感〕〔副〕

   [136] いさや【いさや】〔感〕〔副〕

〈C〉 いさや【いさや】
《「知らない」の意味を表わす「不知」から生じた感動詞「いさ」を、間投助詞「や」を付けて強調したもの。》
〔副〕
  (1) 〈確信がないこと、または、相手への不賛同の気持ちを表わす。〉 さあ、どうでしょうか。そうですかねえ。うーん・・・。   
〔感〕
  (1) 〈よくわからない時、あるいは、相手をはぐらかしたい時の応答語。〉 いえ、まあ。いや、どうも。えぇと・・・。
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【いさ】って、「いいさ」?いや、だめさ
「人はいさ心も知らず古里は花ぞ昔の香に匂ひける」(紀貫之)・・・宿の住人の心のほうは、さて、どうだかわかりませんけれど、宿に咲いている花だけは、昔のままの変わらぬ香りを放ちつつ、今も咲いていることですねぇ。
 この有名な歌にある「いさ」は、「さぁて、どうでしょうかね」として相手をはぐらかす語である。現代語では「いざ知らず」と濁音化して残っているので、「いざ、勝負!」的な勢い込んだ掛け声と勘違いする人も多そうであるが、この「いさ」の上代表記は「不知」、英語で書けば「I don’t know [whether …]:[...か否か]よくわからん」であって、動詞「いさむ(諫む)」(=行動しようとする相手に対し、やめておけ、と制止する)にも結び付くその語感は「No.:さぁ・・・やめときましょかね」であって「Yes, let’s!:さぁ、やろうぜっ!」ではない。

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コメント (1件)

  1. the teacher
    ・・・当講座に「man-to-man指導」はありませんが、「コメント欄」を通しての質疑応答ができます(サンプル版ではコメントは無効です)

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